【わたしの原子力秘史シリーズ その3】 「マンハッタンプロジェクト国立歴史公園」の意味とジェイパーク10周年

私は、日本原子力研究所の日米原子力協定によってアルゴンヌとオークリッジの原子力施設に行ったことがあります。そこで見聞したことによれば、要するに、米国の原子力施設のあるエリアは人の近づけない山の中の施設、公園に指定されてもだれも近づけないような陸の孤島となっている。ロスアラモスなども含めて米国のマンハッタン計画をになっていた原子力施設はことごとくこれと同じで、自然環境が城壁となって施設の集まる区域を人から遠ざけている。この記事の趣旨は、斜陽になった原子力の巨大施設を歴史自然公園として土地再利用するとか、土地情報を新しく付与するという意味だが、いままでの歴史を上塗りすることはかなり難しく、核施設として明確に立ち入り制限されてきたものを公園と称するのはやはり難しいだろう。ともかくも、脱原発をする過程でこういう土地問題は必ず出てくるので、なにかにつけ先頭を行く米国の現象をフォローアップすることも間違いではない。ひるがえって、日本の原子力施設・核施設は、一般民家村落と近接していることが多く自然環境が要塞となっている割合は実は少ないので、公園指定する際の問題は米国よりも比較的少ないと思われる。この観点からも、日本の原子力施設・核施設は米国よりも早めにこういう公園指定されるべきであろう。東海村の旧原研と高エネ研の共同プロジェクトには、一刻も早く公園になって欲しいという願いを込めて、J-PARC(ジェイパーク)の名称を進呈差し上げている。









アルゴンヌからオークリッジに出向いた時のこと。
「マンハッタンプロジェクト国立歴史公園」記事中にも説明があるとおり、オークリッジ研究所はウラン濃縮の核施設。いかにもそれらしい雰囲気で、テネシーの飛行場からオークリッジまで車で行けといわれて行ってみたが、施設サイトの看板が出てから、一時間くらい車を走らせてもいっこうに目的地につかない。道路脇にはクマ注意とかシカ注意の看板だけが目に付いた。要するに、それくらい辺鄙な山の中にあるということだが、これを歴史公園にしてみてたところで、歩き回るのもままならないどころか、むやみに近づくと道を失って帰って戻ってこれなくなる。道端に落ちている果実もむやみに取って食べたりしない方が良い。
オークリッジの村中で摂った夕食の後、経験したことのない嗚咽に襲われた。たべたものは、フツーのハンバーグステーキとビールつまみの落花生だけだったが、夜中に寝ている間、胃腸のなかのものが逆流しているのがわかった。結局、たべたものは全部吐き出してしまったが、胃を通り過ぎて腸にまで達していたものまででてきた。口から排泄物をはきだしたのは、あとにもさきにもこれが初めての経験だった。あまりにひどい嘔吐だったので、ホテルの係員が救急車を呼んでくれた。病院に運ばれるも、ショックで言葉がでない、という状態だった。医者や看護婦のケアも話しかけも聞き取れたが、質問に答えているつもりで、まったく発声になっていない。医者が脳障害をうたがいだして、X線写真を撮ったがそれではわからず、CTやらMRIやらで立て続けに検査された。まったく異常はなく、急激な嘔吐による急性脱水で、カリウムが大量に体内から放出されて言語機能が麻痺したのだろうということだった。
小さい村ながらCTもMRIも最新式のものがそろっていたが、目の玉が飛び出るほど治療費が高かった。フライトに含まれていた海外保険でカバーできたので実損はなかったが、翌日の昼には病院を出て行けと言われ、研究所にたどり着くも、そのあと、数日フラフラでなにもできなかった。
夜中に病院でケアされている最中、日本語をしゃべれる現地の男性が駆けつけてくれて、通訳の応対にあたってくれた。たいした話はしていないが、日本滞在歴のある彼が、「私は、東海村に行ったことがある。そこのイシイを知っているか?」と尋ねてきた。そういう名字の人はたくさんいるので知らなくもないが、一体それがなんなのだろう、と大変不思議に感じた。このイシイなる名称の人物が原子力ムラ盗聴事件の仕掛人の一人であることを認識するのは、この直後のことであった。
H+/J+ Science Impossible following Kaku: 「マンハッタンプロジェクト国立歴史公園」の意味 私は、アルゴンヌとオークリッジにいたことがあるが、... http://hplusjplus.blogspot.com/2015/02/blog-post_14.html


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