【わたしの原子力秘史シリーズ その9】フランスで行った放射線医学生物学の研究
北川 高嗣さんの記事より
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=698440100249598&set=a.171097882983825.40151.100002508448098&type=1&theater
【写真】ICRP111
毎日摂取すると、140倍まで体内濃縮されます。(但し2−3年かかります)
20ベクレル/日獲れば(もちろん基準値以内)、2800ベクレル/Bodyで飽和。
体重60Kgの人なら、40Bq/Kg超となり、長期的(5−10年)には、
様々な健康被害リスクを負います。
【わたしの原子力秘史シリーズ その9】
日本の原子力では物理しかやって来なかった私ですが、渡仏をして放射線医学生物学の研究により学位を得ました。いきなりこういういきさつになったわけでもなく、いろいろと曲折があったのですが、要するところ、実は、フランスの原子力事情の琴線に触れるビンゴ(逆鱗)を引いてしまった、ということでございます。
日本の原子力事情でも、なぜか私はそういう場面がおおいのですが、ともかく、フランスでの事情は相手方の人事も含むので、折を見て説明させてください。
ICRP111勧告がだされて、ようやく、ECRR(欧州放射線リスク委員会)の提唱する内部被曝、放射線の線量応答の環境仮説(バイスタンダー効果)を認める下地ができてきました。
311事故後によく話題になったように、放射線の生物への線量応答には幾つかの対立仮説があります。福島事故の影響である、放射線被曝を1mSv/yにおさえるか、100mSv/yまで認めるか、という行政判断の基になります。
1.LNT(Linear Non Threshold)比例直線しきい値なし
2.しきい値あり
3.ホルミシス効果
4.バイスタンダー効果
このうち、1)と2)は、放射線生物被爆の効果がよくわかっていなかった頃につくられたもので、いまだにこの基準を使うのは時代遅れという評価もありますが、対立学説である3)と4)がはっきりわからない段階では、人為的設定として古いものでも使わざるを得ない状況にあります。
私がフランスでやった研究は、3)と4)の対立学説についてです。とくに、ICRPの戦前の組織や、第二次大戦中の放射線防護勧告の誤りでかなりの被爆者をだしてしまった背景とからめて、放射線生物効果の不定性が半世紀以上もちこされている点を指摘しました。これは、現在の福島事故やチェルノブイリにも通じる点です。
ホルミシス学説は、原子力推進側に立つ放射線医学生物学の権威筋につごうのよい学説で、「福島県放射線アドバイザー」山下俊一氏に代表される放射線被曝の押さえ込みに使われています。
私の立場は、4)のECRR仮説に近いものです。しかしながら、生物の細胞の中で、3)と4)が同時に成立しているとすると、科学的には非常に混乱します。おそらく、科学史の中でもかなりの論争ネタ、ミステリーネタになることは間違いありませんし、現実としてもそうなっています。3)のホルミシス学説側にたつアクターは、原子力産業のメジャープレイヤーばかりで、下記の組織が国際原子力産業の奥の院になっていますが、原子力産業がここにテコ入れしているがために、WHOの放射線部門はIAEAの下部におかれ、公衆の放射線防護よりも、軍事核の放射線管理のほうが優位になっている理由です。
【ホルミシス学説側】
International Dose-Response Society
http://www.dose-response.org/
一方、ECRR側のアクターには次のようなものがあります。
【ECRR説側】
European Committee on Radiation Risk
http://www.euradcom.org/
Association pour le Contrôle de la Radioactivité de l'Ouest
CRIIRAD - Commission de Recherche et d’Information Indépendantes sur la Radioactivité –
http://www.criirad.org/
Association pour le Contrôle de la Radioactivité de l'Ouest
http://www.acro.eu.org/
ところで、みなさんのタイムラインにでている記事は大変参考にさせていただいています。その多くは、私の運営するコミュニティーページで毎回紹介させていただいています。総数8万人、総計300のグループコミュニティーなので、宣伝効果抜群です。これからもシェアさせていただきますので、よろしくどうぞ。
Save Japan 3.11 Connexion - Our Lessons to the World
https://www.facebook.com/save311jp
みんなでつくろう復興構想会議 2.0 - Recovery Forum Japan 311
https://www.facebook.com/recovery311
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=698440100249598&set=a.171097882983825.40151.100002508448098&type=1&theater
【写真】ICRP111
毎日摂取すると、140倍まで体内濃縮されます。(但し2−3年かかります)
20ベクレル/日獲れば(もちろん基準値以内)、2800ベクレル/Bodyで飽和。
体重60Kgの人なら、40Bq/Kg超となり、長期的(5−10年)には、
様々な健康被害リスクを負います。
【わたしの原子力秘史シリーズ その9】
日本の原子力では物理しかやって来なかった私ですが、渡仏をして放射線医学生物学の研究により学位を得ました。いきなりこういういきさつになったわけでもなく、いろいろと曲折があったのですが、要するところ、実は、フランスの原子力事情の琴線に触れるビンゴ(逆鱗)を引いてしまった、ということでございます。
日本の原子力事情でも、なぜか私はそういう場面がおおいのですが、ともかく、フランスでの事情は相手方の人事も含むので、折を見て説明させてください。
ICRP111勧告がだされて、ようやく、ECRR(欧州放射線リスク委員会)の提唱する内部被曝、放射線の線量応答の環境仮説(バイスタンダー効果)を認める下地ができてきました。
311事故後によく話題になったように、放射線の生物への線量応答には幾つかの対立仮説があります。福島事故の影響である、放射線被曝を1mSv/yにおさえるか、100mSv/yまで認めるか、という行政判断の基になります。
1.LNT(Linear Non Threshold)比例直線しきい値なし
2.しきい値あり
3.ホルミシス効果
4.バイスタンダー効果
このうち、1)と2)は、放射線生物被爆の効果がよくわかっていなかった頃につくられたもので、いまだにこの基準を使うのは時代遅れという評価もありますが、対立学説である3)と4)がはっきりわからない段階では、人為的設定として古いものでも使わざるを得ない状況にあります。
私がフランスでやった研究は、3)と4)の対立学説についてです。とくに、ICRPの戦前の組織や、第二次大戦中の放射線防護勧告の誤りでかなりの被爆者をだしてしまった背景とからめて、放射線生物効果の不定性が半世紀以上もちこされている点を指摘しました。これは、現在の福島事故やチェルノブイリにも通じる点です。
ホルミシス学説は、原子力推進側に立つ放射線医学生物学の権威筋につごうのよい学説で、「福島県放射線アドバイザー」山下俊一氏に代表される放射線被曝の押さえ込みに使われています。
私の立場は、4)のECRR仮説に近いものです。しかしながら、生物の細胞の中で、3)と4)が同時に成立しているとすると、科学的には非常に混乱します。おそらく、科学史の中でもかなりの論争ネタ、ミステリーネタになることは間違いありませんし、現実としてもそうなっています。3)のホルミシス学説側にたつアクターは、原子力産業のメジャープレイヤーばかりで、下記の組織が国際原子力産業の奥の院になっていますが、原子力産業がここにテコ入れしているがために、WHOの放射線部門はIAEAの下部におかれ、公衆の放射線防護よりも、軍事核の放射線管理のほうが優位になっている理由です。
【ホルミシス学説側】
International Dose-Response Society
http://www.dose-response.org/
一方、ECRR側のアクターには次のようなものがあります。
【ECRR説側】
European Committee on Radiation Risk
http://www.euradcom.org/
Association pour le Contrôle de la Radioactivité de l'Ouest
CRIIRAD - Commission de Recherche et d’Information Indépendantes sur la Radioactivité –
http://www.criirad.org/
Association pour le Contrôle de la Radioactivité de l'Ouest
http://www.acro.eu.org/
ところで、みなさんのタイムラインにでている記事は大変参考にさせていただいています。その多くは、私の運営するコミュニティーページで毎回紹介させていただいています。総数8万人、総計300のグループコミュニティーなので、宣伝効果抜群です。これからもシェアさせていただきますので、よろしくどうぞ。
Save Japan 3.11 Connexion - Our Lessons to the World
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みんなでつくろう復興構想会議 2.0 - Recovery Forum Japan 311
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